海外に滞在していると、日本のWebサイトやオンラインサービスを利用しようとして、「日本国内からのみ利用できます」といった表示が出たり、普段利用していたサービスが使えなくなったりすることがあります。

その原因の一つが「IPアドレス」です。

海外のインターネット回線をそのまま利用すると、基本的には滞在している国のIPアドレスが割り当てられます。そのため、Webサイト側からは「海外からアクセスしている」と判断されます。

このような場合、日本国内にあるVPNサーバーを経由してインターネットへ接続することで、接続先のWebサイトからは日本のIPアドレスを使ってアクセスしているように見えるようになります。

この記事では、海外から日本のIPアドレスを利用する方法とその仕組み、VPNを利用する際の注意点について、海外駐在経験のあるuseusdVPN運営者が解説します。

IPアドレスとは?

IPアドレスは、インターネットに接続している機器やネットワークを識別するために使用される番号です。

普段インターネットを利用するときに意識することはほとんどありませんが、Webサイトへアクセスすると、接続元のIPアドレスなどの情報が相手側に伝わります。

IPアドレスには国や地域に関連する情報があり、Webサービス側では「どの国からアクセスしている可能性が高いか」を判定するためにも利用されています。

そのため、日本にいるときと海外にいるときでは、同じパソコンやスマートフォンを使っていても、接続元として認識される国が変わることがあります。

海外ではなぜ日本のIPアドレスにならない?

例えばシンガポールの自宅からインターネットへ接続すると、通常は現地のインターネットサービスプロバイダーからIPアドレスが割り当てられます。

アメリカのホテルのWi-Fiを利用すればアメリカのIPアドレス、オーストラリアの携帯電話回線を利用すればオーストラリアのIPアドレスというように、基本的には利用しているインターネット回線に応じたIPアドレスになります。

日本から持っていったiPhoneやパソコンを使っているからといって、日本のIPアドレスになるわけではありません。

これが、海外に行った途端、それまで日本で普通に利用していたWebサイトやサービスの動作が変わる理由の一つです。

海外から日本のIPアドレスを利用する方法

代表的な方法がVPN(Virtual Private Network)です。

日本国内に設置されたVPNサーバーに接続し、そのVPNサーバーを経由してインターネットへアクセスします。

通信の流れを簡単にすると、次のようになります。

海外のパソコン・スマートフォン

インターネット

日本国内のVPNサーバー

日本のWebサイト・オンラインサービス

通常であれば海外のIPアドレスから直接Webサイトへアクセスするところを、日本国内のVPNサーバーを一度経由します。

そのため、接続先から見えるIPアドレスは、基本的に日本国内のVPNサーバー側のIPアドレスになります。

これが、海外から日本のIPアドレスを利用する基本的な仕組みです。

私自身も海外駐在中に日本のVPN環境を作りました

useusdVPNを始めたきっかけも、私自身の海外生活にあります。

私は以前、シンガポールに駐在していました。

海外で生活してみると、日本にいるときには意識もしなかった「日本からアクセスしている」ということが、意外に重要だと気付きます。

家族から日本のサービスを利用したいという話が出たことをきっかけに、当時利用できるVPNサービスを調べ、最終的には日本国内に自分でVPNサーバーを構築しました。

最初は自分と家族が使うための環境でした。

その後、同じように海外で生活している日本人にも需要があるのではないかと考え、サービスとして提供するようになったのがuseusdVPNです。

そのためuseusdVPNでは、単に「VPNを提供する」というより、海外にいても日本にいるときに近いインターネット環境を利用できるようにすることを重視しています。

日本のIPアドレスが必要になるのはどんなとき?

海外生活では、日本のIPアドレスが必要になる場面があります。

代表的なのが、日本国内からの利用を前提としているWebサイトやオンラインサービスです。

サービスによってはアクセス元の国・地域を判定し、日本国外からの利用を制限していることがあります。

また、不正アクセス対策などのセキュリティ上の理由から、普段と異なる国からアクセスすると追加認証が発生したり、アクセスを制限したりするサービスもあります。

日本のIPアドレスを利用することで改善するケースがありますが、ここで一つ注意が必要です。

日本のIPアドレスを使えば、すべての日本向けサービスが必ず利用できるという意味ではありません。

日本のIPアドレスでも利用できないサービスがあります

これはVPNを選ぶ際に知っておいてほしい点です。

Webサービス側もIPアドレスだけで利用者の場所を判断しているとは限りません。

例えば、

  • VPNからのアクセスかどうか
  • アカウントに登録されている国や地域
  • Cookieなどブラウザに保存されている情報
  • スマートフォンなどの位置情報
  • 決済方法や登録情報

など、複数の情報を利用している場合があります。

また、以前は利用できていたVPNサーバーのIPアドレスが、後からサービス側で制限されることもあります。

そのため、「日本のVPNサーバーに接続=すべての日本サービスが利用可能」と考えない方がよいでしょう。

特定のサービスを利用することが目的なら、実際に自分の利用環境から確認することが重要です。

日本のVPNサーバーならどれでも同じ?

日本のIPアドレスになるという基本的な仕組みは同じですが、実際の使い勝手には違いがあります。

特に確認したいのは次のような点です。

サーバーの混雑

1台のVPNサーバーを大勢で共有すると、時間帯によって通信速度が低下することがあります。

Webサイトを見るだけなら大きな問題にならなくても、大容量の通信では速度の違いを感じることがあります。

IPアドレスの状態

VPNサービスでは同じIPアドレスを複数の利用者が共有することがあります。

多くの利用者が同じIPアドレスからアクセスするため、サービスによってはVPNなどからのアクセスとして判定されることがあります。

日本からの距離

海外から日本のVPNサーバーへ接続する以上、日本から利用する場合と比べて通信距離が長くなります。

例えばヨーロッパや北米から日本へ接続する場合と、アジア圏から接続する場合では、通信の遅延も異なります。

VPNを使えば物理的な距離までなくなるわけではありません。

無料VPNでも日本のIPアドレスは取得できる?

日本サーバーを提供している無料VPNであれば、日本のIPアドレスを利用できる場合があります。

ただし、無料だから危険、有料だから安全と単純に判断するのではなく、運営会社やプライバシーポリシー、通信方式、利用条件などを確認することが重要です。

無料サービスでは、

  • 利用できるサーバーが少ない
  • 混雑しやすい
  • 通信量に制限がある
  • 日本サーバーを選択できない

といった制限が設けられている場合もあります。

短時間の利用なのか、海外生活で継続的に日本へ接続したいのかによって、必要なVPN環境も変わります。

自宅にVPNサーバーを設置する方法もある

VPNサービスを契約する以外に、日本の自宅などにVPNサーバーを用意して、海外から接続する方法もあります。

私自身がシンガポール駐在中に最初に構築したのも、このような環境でした。

自分専用の環境を構築できるメリットがある一方、

  • VPN対応ルーターなどの準備
  • ネットワーク設定
  • 日本側のインターネット回線
  • 機器トラブルへの対応
  • セキュリティ管理

などが必要になります。

ネットワークに詳しく、自分で管理できる方なら選択肢になりますが、「海外から簡単に日本のIPアドレスを使いたい」という場合には、VPNサービスを利用する方が手軽です。

useusdVPNでは日本国内のVPNサーバーを提供しています

useusdVPNは、海外で生活する日本人が日本のインターネット環境を利用することを想定したVPNサービスです。

日本国内にVPNサーバーを設置しており、海外からサーバーへ接続することで、日本のIPアドレスを利用できます。

ただし、先ほど説明した通り、特定のWebサイトやオンラインサービスの利用を保証するものではありません。

利用したいサービスや、お住まいの国、インターネット回線、端末などによって結果が異なる可能性があります。

そのためuseusdVPNでは、初めて利用される方に14日間の無料期間を設けています。

まず実際に海外のご自身の環境から接続して、日本のIPアドレスになっていることや、目的としている用途で利用できるかを確認してから継続していただくことができます。

海外から日本のIPアドレスを利用する方法まとめ

海外のインターネット回線を利用すると、通常は滞在している国のIPアドレスが割り当てられます。

海外から日本のIPアドレスを利用したい場合、日本国内のVPNサーバーを経由してインターネットへ接続する方法があります。

仕組み自体はそれほど複雑ではありません。

海外 → 日本のVPNサーバー → インターネット

という経路に変えることで、接続先からは日本のVPNサーバーのIPアドレスが見えるようになります。

ただし、日本のIPアドレスになれば、すべての日本向けサービスを利用できるわけではありません。

VPNを検出する仕組みや、アカウントの地域設定、端末の位置情報などが影響する場合もあります。

特定のサービスを利用することが目的なら、「利用できる」と書かれているVPNをそのまま信用するのではなく、実際の自分の環境で試してみることをおすすめします。

useusdVPNでも14日間の無料期間がありますので、海外から日本のIPアドレスが必要になった場合は、実際の環境で確認してみてください。


0件のコメント

アバタープレースホルダー